このままうたわせてよ!

SixTONESの田中樹くんを細々と応援しています

人形怪盗団《風 is a Doll?》に恋心を奪われた話

TDCで開催されたSexy Zone菊池風磨くんのソロコンサート「風 is a Doll?」8月4日17時公演に行ってきたので感想を書きます。次の現場に行く前に書かないと上書きされちゃうから!急いで書きます!笑

 

自担が出演すると知ったのは初日の幕が降りたあと。今回は完全に諦めるつもりでいたところ友人に声をかけてもらい、なんとか仕事の都合をつけて*1TDCへと駆け込んだ。

 

2時間がすごく長かった。途中で何度も、「まだ終わらないの?」「まだ続くの?」と思った。それは決して悪い意味ではなくて、「私チケット代これだけしか払ってないけどこんなに盛りだくさんでいいの?」という感じ。ボリュームがすごい。そう感じたのはなんでだろうと考えてみると、1曲1曲がすごく丁寧に作られていたからなのかなと思った。演出だったり見せ方だったりもそうだけど、風磨くん自身の想いの込め方とか、そういう要因が大きいような気がする。

そんなふうにひとつひとつの曲が大ボリュームでありながら、全体としてすごくまとまっていて、流れがスムーズだった。変な間がない。でも息が詰まるような感じはなくて、映像やコントを絶妙に挟み込むことで見る側にもリズムよく呼吸をさせてくれる。

TLに流れてきたセトリを見たときと実際に公演を見たときでは、まるで印象が違った。セトリを見てからコンサートを見に行くときは、たいていの場合「あ、レポで言ってた通りだ」と思うのに、今回はそれがなかった。自分が見に行かないコンサートはついついセトリで判断しがちで、「この曲やったんだ!いいなー」とか「セトリいまいちだから公演も微妙なんだろうな」みたいに思ってしまうこともあるけど、そういうのは二度とやめようと思わされた。曲名の羅列ではわからないところ、曲と曲の合間の空気だったり、つなぎ目だったり、小説でいうところの行間のような部分が美しかった。

 

風磨くんがつくる世界には誰もが振り向くような迫力があるわけではないし、圧倒するような派手さがあるわけでもない。ただ、とても丁寧できれいだと思った。そういう丁寧なところと、今まで私が風磨くんに対して抱いていたイメージとの間のギャップがまた、風磨くんのことをさらにすてきだなと思わせた。

丁寧だと思ったのはまず、ストーリーがしっかりと作られているところ。風磨くん+Jr.7人の8人組の怪盗団の名前が「風is a Doll?」で、実はその8人は人間ではなくて人形。人間になりたいけど、そのためには人間の心が必要で、人間の恋心を奪わなければいけない。だから8人は、怪盗団を結成した。彼らは人目につかない夜に行動していて、今夜はその作戦実行の前夜…というイントロダクションに惹きつけられてしまう。なんだろうこの感じ。すごいロマンチック!もはや厨二!厨二大好き!

そして少し公演が進んだころ、ストーリーの続きが流れる。彼らにとっては恋心を奪うまでが仕事で、奪ったら二度とその恋心は戻ってこない。でもまれに、恋心を奪う前に彼らの恋心が奪われることがある。おや、一人仕事から帰ってきたようだ。恋心を奪うことはできたのかな?そして流れ出すrougeのイントロ…

 

奪われてる…風磨くんめっちゃ恋心奪われてる……!!!

 

ふーちゃん人間になれないかわいそう><みたいなテンションにもなりつつ、rougeを当時18歳の風磨くんが歌っていたことの尊さ*2に今になって気づく。遅い。なぜ当時気づかなかった私。

さらに演出でいうと、たとえば照明。歌詞に「緑」と出てくればステージは緑に染まり、「雨」と出てくれば青色に、「虹」と出てくれば虹色に光る。ありきたりと言われてしまえばそうだけど、そういう細かい部分からもひとつひとつの楽曲に対する思い入れが感じられて、とてもすてきだと思った。

それから20-Tw/Nty-のとき。ステージ上にデスクライトが乗ったアンティーク調の木製デスクが登場して、風磨くんが椅子に座り、机の上の白紙の便箋に白い羽ペンで何かを書きながら歌う演出が、この曲で伝えたかったことを演出で表しているように見えて、表現に対する貪欲さを感じた。ただ歌うだけじゃ足りない、みたいなところ。伝えたい、伝わるようなものを見せたい、という意思みたいなところ。

 

そんなふうにがっちりと世界観を作り上げながらも、決して息苦しくならないところがすごい。ストーリーを作るところまではたぶんそんなに、簡単じゃないにしてもやろうと思えばできることだとは思うんだけど、そこからちょうどよく息抜きできる部分を作るのってたぶんすごく難しい。この間読んだ雑誌で誰かが「コンセプトをガチガチに固められると居心地が悪くなる。ツッコみどころがあるくらいがちょうどいい」と言っていたのを思い出した。

その息抜きポイントとして良いなあと思ったのはやっぱりコント。プロの芸人さんに作ってもらっただけあってクオリティが高い!しかもこの全体のストーリーとちゃんと馴染むように作ってあって、まあ多少強引にではあるけど、でもそこが良い味出してる。さらにMCでは8人の素に近い一面を見ることができて少しほっとする。せっかく普段から仲のいいメンバーが集まっているんだから楽しいおしゃべりももちろん見たいところなので!でもソファに座ってローテーブルを囲んでおしゃべりを楽しんでいる様子はまるで作戦会議をして盛り上がっている怪盗団のアジトのようにも見えて、そういう細かい演出がまたたまらない。

さらに終盤では甚平を着て出てきたりして、サマリー歌っちゃったりして、フライングしないサークルフライングやったりして、「夏の楽しいお祭り」感も忘れない。なんなのこの怪盗団!仲良しか!かわいい!ってなってるうちに気が付いたら恋心を奪われてしまっている私…でも…それで彼らが人間になれるならそれで…!ってなったりならなかったりしつつとにかく楽しい2時間でした。

 

今回、風磨くんが風磨くんの内側にすてきな世界を持っているということと同時に感じたのは、風磨くんの「人を動かす力」みたいなところ。

自分の考えた演出をスタッフさんに実行してもらうとか、コントをプロの芸人さんに作ってもらうとか、なにより自分の作りたいコンサートを作るためのJr.のメンバーを自ら声をかけて集めたとか。風磨くんの周りにいるそういう人たちが、「風磨のためなら一生懸命頑張りたい」って思っているように見えて仕方がなかった。風磨くんは周囲の人たちにすごく信頼されてるし、人を惹きつけて巻き込む力を持っているんだろうな。そんなすてきな人に、私の大好きな人が声をかけてもらえて一緒にコンサートを作ることができたって、なんてうれしいことなんだろう!

それになにより、このコンサートを一番楽しんでいたのはきっと風磨くん自身だった。そのことが見ていてわかるコンサートだったから、見ている側もこんなに楽しかったんだろうなと思う。

 

風 is a Doll?の”愛の続き”を、いつかどこかで見ることができたらいいなと思います。

すてきな時間をありがとう!菊池風磨くんのこれからにめいっぱい期待!

*1:どう都合をつけたかは聞かないでください

*2:「rouge 歌詞 和訳」とかで検索してみてください