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SixTONESの田中樹くんを細々と応援しています

ヲタ卒しようとしてみた

ジャニヲタが楽しくなくなった。ジャニヲタって利己的でめんどくさい。わけのわからないプライドを抱えて、意味不明な責任感に縛られて、ただの趣味なのになんでこんなに楽しいだけでいられないんだろう。他に楽しい趣味だってあるしやりたいことだってあるし、ちょうど社会人として仕事を始めるタイミングでもある。お金も時間もジャニーズに割いてるのがもったいない。こんな気分なのにジャニヲタを続けていたって誰も得をしない。でも自担のことは好きだし、長年続けてきた趣味はそう簡単には断ち切れない。ジャニーズの他に熱中できる趣味が見つかったとか、自然と熱が冷めたとかで結果的にヲタ卒をする人はいるけど、意図的にヲタ卒をしようとしてヲタ卒をすることの難しさはこれまでに数多くのジャニヲタが身をもって証明してきた。うむ、確かに今すぐにジャニヲタをやめるというのは不可能かもしれない。でも自分の生活の中から徐々にジャニーズの割合を減らしていくことはできるんじゃないか。と私は考えた。

一般的なヲタ卒の流れとしては、【気持ちが冷める→ジャニヲタとしての活動が減る】だと思われる。しかし実際のところは、冷める→減る、という単純なものではない。【気持ちが冷める→ジャニヲタとしての活動が減る→減ったことでさらに気持ちが冷める→さらにヲタ活が減る→さらに冷める…】というループにより、少しずつ段階を踏んでヲタ卒へと向かっていくのだろうと推測される。それなら、そのループの開始点は「気持ちが冷める」ではなく、「ジャニヲタとしての活動が減る」でも構わないはずなのである。ということで、「ジャニヲタとしての活動を減らすことで熱意をコントロールし、少しずつ気持ちを冷ましていく」作戦に挑戦することにした。

人生を捧げるのではなく趣味のひとつとして気楽にジャニーズを楽しむような、「ただのジャニーズファン」を経て、長い時間をかけて少しずつ慣れていく。そうすることでいつしか、ジャニーズのない生活も当たり前だと思えるようになるんじゃないか。そう考えた私は、「長期的に取り組む、無理のないヲタ卒」に取り組んでみた。

 

  • 取り組み内容

交友関係を広げるのをやめる

友達が増えるのはジャニヲタの大きな楽しみのひとつ。同じ趣味があるというだけで初対面の人とも仲良くなれるし、全国各地に友達ができてコンサートがあればみんなで集まって、なんていうこともできる。その楽しさに引きずられていては永遠にヲタ卒なんてできない。けれども今いる友達を断ち切ることはもっとできない。ということで、Twitterで友達だけをフォローする鍵アカをつくることにした。交友を今以上に広げることをやめ、現状維持をめざしたのである。

この作戦はとても有効だった。まず目に入る情報が最低限になる。そうすると必然的にジャニーズ情報に疎くなる。新たな沼に足を踏み入れるきっかけとなるような「TLで●●さんが好きって言ってた◯◯くんが気になる」現象も減る。つまりジャニヲタの深刻化を食い止めることができ、まさに”現状維持”を実現できたのだ。

 

雑誌を買うのをやめる

Twitterに引き続き、目に入る情報を減らすことをめざした。雑誌は元々それほどたくさん買う方ではなかったが、毎月の購入数をほぼゼロにした。アイドル誌もテレビ誌も週刊誌も買わない。たまにちょこっと立ち読みはするけど(ごめんなさい)、そしたら「この写真素晴らしすぎるんだけど買わないわけにいかないんだけど」とか「こんな歴史に残るようなコメントをしているのに手元に保存しておかないなんてありえない」とか思ったりもするけど、そこでぐっと堪えて本屋を出る。

すると案外、するっと諦められるようになる。後悔もしない。「買わない」ことは意外と難しくなかった。手元に置くことを諦められるようになると、自然と興味も落ち着いていった。

 

写真収集をやめる

ジュニア担にとってジャニショでの写真購入は半ば使命のようなものだ。自担の人気を事務所にアピールするための最も手軽かつ重要な媒体であり、そのために同じ写真を何枚も購入するジャニヲタも少なくない。私も例に漏れず、新写真が出れば全種購入は当たり前、追加で購入することすら検討していた。しかし「担当なんだから、買わなきゃ」という固定観念に縛られていてはヲタ卒なんてできっこない。まずは「担当ならこうするべき」「ジャニヲタならこうあるべき」という概念を振り払うことが大切だと考え、「あえて買わない」という挑戦をした。しかしいざジャニショに足を踏み入れて壁に貼られた自担の写真を目の当たりにしてしまっては1枚も買わないというのは無理だったので(買わないつもりならそもそもジャニショに行くなという指摘は聞こえない)、気に入った写真だけを選んで買うことにした。

デビュー組担だった時は当たり前にしていた「ジャニショで写真を選ぶ」という行為が、すごく新鮮に感じた。「選ぶ」ことはすごくわくわくして、楽しくて、こういうジャニヲタのやり方もいいな、と思った。

 

リアタイに固執するのをやめる

これも同じく、「担当なんだから、見なきゃ」という使命から自分を解放するための取り組み。担当ならこうしなければいけない、なんて誰が決めたわけでもないのに、ジャニヲタは自らそこに意味と役割を与え、自ら縛り付けられている。そんなのはもうやめよう、私は「ただのファン」になろう。そこで、テレビ番組のリアルタイム視聴にこだわるのをやめることにした。番組を見ること自体をやめるのはさすがに嫌だけど、「今日はあの番組があるから早く帰ろう」「今日はあのドラマがあるから遅くまで起きていよう」をやめ、「今日はあの番組があるけど録画してるから後で見よう」「今日はあのドラマがあるけど明日帰ってから見よう」にするのは、それほど難しくなかった。

すると生活への負担が格段に減った。これまで番組をリアタイするための努力を負担だと感じたことは一度もなかったが、なくなってみるとこんなに楽なのか!と驚いた。深夜番組視聴による寝不足も解消され、日常がすっきり軽くなったような気がした。

 

愛情を分散させる

なんと。ここまできたところで、これまで興味のなかったユニットに興味を持つというまさかの事態が発生してしまった。

m-3310.hatenablog.com

こんな記事まで書いてしまうほどに。ヲタ卒に向けてがんばってきたのに、その取り組みもうまくいっていたのに、ここにきて違う方向へジャニヲタを拗らせることになってしまうとは…!

しかしこの事態は、意外にも良い影響をもたらした。愛情を注ぐ対象が増えたことで、自担一人に集中していた愛情が分散したのである。DVDを借り、音源を聴き、メディア出演を楽しみにしてまったりとデビュー組を応援することはとても楽しかった。何も背負わず、何にも縛られず、好きなアイドルの「ファン」でいることっていいなあ、と思えた。そうして徐々に、ジャニーズそのものに対する気持ちが軽くなっていった。

 

  • 取り組み結果

この取り組みを始める前までは、ジャニヲタとしてのこだわりがなくなることや心の支えを失うことは、すさまじい空虚をもたらすと思っていた。 でも実際はそうではなかった。むしろ身軽になって、前よりもジャニーズを楽な気持ちで楽しむことができるようになったのである。気楽に、マイペースに、楽しいところだけをつまみ喰いする。まるでジャニヲタになった一番最初のころみたいだ。半年ほどの期間をかけて私は、「ジャニヲタ」から、「ジャニーズに無茶にお金を使わない、メディアにも固執しない、気楽に趣味を楽しむジャニーズファン」になることができたのかな、と思った。プライドもしがらみも捨てて、とっても気楽だ。今すぐには無理だろうけど、いずれはヲタ卒だってできる。そんな気がした。

 

しかし、残念なことに、ジャニヲタとはそう簡単に卒業できるものではない。

そのことを身をもって痛感した出来事が起きた。

忘れもしない2015年5月1日。

 

自担にユニットができた。

 

自担に…ユニットが…できた…………!!!!!!

 

以前所属していたユニットが3年ほど前に解体されて以来ずっといわゆる”無所”ジュニアとして特定のユニットに所属することなく形があるのかないのか分からない仲間達とくっつけられたり引き離されたりしながら不安定な活動を続けてきてしばらくの間「メンバー」と呼べる人がいなかった自担とその仲間達にユニット名が与えられてちゃんとした居場所ができて私はもとからユニ厨箱推し気質なところがあったこともあってもうずっと「自担にどんなおいしい仕事がくるよりユニットができたほうがずっとずっと嬉しい」と言い続けていたからそれも彼と何年も一緒にやってきた仲間たちと同じユニットになってついに胸を張って「メンバー」と呼べるようになったってこんなに嬉しいことがあるだろうか6人でステージに並んで手をつないでユニット名を叫んでエア銀テなんて飛ばされてこんなに全力で応援したいと思える状況があるだろうかいやないこれ以上ないジャニヲタとしてこんなに幸せなことはない………!!!

さらにこの情熱の火に注がれる油となったのは初任給という名の、まぁつまり、お金だ。お金が手に入るとジャニヲタは格段に楽しくなる。学生の頃とは比べものにならない。「ユニット名が載っている」というだけの理由で片っ端から雑誌を購入できるし過去の出演作のDVDだって買い揃えられる。振り込め用紙にだってためらいなく記入することができる。ジャニヲタって楽しい!!あー楽しい!!こんな楽しい趣味やめられっこない!!!

 

結論:ジャニヲタ楽しすぎてヲタ卒とか無理。ヲタ卒するなら社会人になる前にするべし。SixTONES結成おめでとう。

 

現場からの報告は以上です。