ジャニヲタがLDHにハマって驚いたこと
2018年が明けましたね。皆さんいかがお過ごしですか。私の2017年現場納めはさいたまスーパーアリーナで開催されたPKCZ×RIZINでした。3連続でLDHの記事をアップしていたらブログタイトル下の「SixTONESの田中樹くんを細々と応援しています」という紹介文がいよいよ詐欺になりそうですが、鉄とブログは熱いうちに打てって言いますもんね。遠慮なく書きます。
今回はタイトル通り、ジャニヲタ歴十ウン年の私がある日突然LDHにハマって驚いたことがたくさんあったのでその話をします。どちらが優れているかとか文化の比較とかそういうまじめな話ではなく、ただ単に未知の文化に足を踏み入れたばかりのド新規がめちゃくちゃびっくりしたぜ! というだけの一個人の主観的な話です。ゆるーくお付き合いください。あともし何か間違ってたら優しく教えてください。
予備知識 LDHとは
EXILEなどが所属する芸能事務所。社名は「Love,Dream,Hapiness」の頭文字。
事務所編
・知らない人がいっぱいいる
メンバーの個人名までは分からないにしても、EXILE、SECOND、三代目、ジェネレーションズ、E-girls、あとランページまで知ってればそこそこ詳しいほうだろうと自負していたけど全然そんなことはなかった。劇団EXILE、名前は聞いたことあるけどEXILEの人が所属してるのかな。DOBERMAN INFINITY、何それ知らない。PKCZ、まず何て読むのか教えてくれ。
さらに公式サイトの所属タレント一覧を見ると、アーティストの他にも多数のタレントやモデル、パフォーマーやアスリートまで所属している。Crystal Kayや早乙女太一が今LDHにいるなんて全然知らなかった。 私はまだLDHのことを何も知らない……。
・所属アーティストは主に「めちゃくちゃ歌える人」と「めちゃくちゃ踊れる人」の2種類
アイドルの中には歌やダンスが得意ではない人もいるし、そういう人にもまた別の魅力があって応援したくなるものだけど、LDH所属アーティストには「めちゃくちゃ踊れる」「めちゃくちゃ歌える」の2択しかいない。その上さらに「めちゃくちゃ歌えてめちゃくちゃ踊れる」人もいる。怖い。
・かなり兼任してる
EXILEメンバー15人のうち他のグループと兼任しているのは13人。ジャニーズにはグループ兼任の成功例がほぼ存在しないのでこの数字には目を疑う。
・企業理念がある
「私たちはLove,Dream,Happinessをテーマにエンタテインメントを創造し、世界中すべての人たちに届けます。そして、心豊かな社会と子どもたちが夢を持てる未来に貢献していきます。」
芸能事務所にも企業理念なんてあるんだ……いや私が知らないだけでジャニーズ事務所にも企業理念があるのかもしれない! と思い「ジャニーズ 企業理念」で検索をかけてヒットしたリクルートサイトの求人ページを一通り読んでみたけど理念のりの字もなかった。
ていうかまずコーポレートサイトがいろいろとすごい。ここに貼り付けられている企業紹介動画*1を初めて見たときは何も考えずに足を踏み入れてしまったことを少し後悔した。あまりにも怖い。
・関連会社がたくさんある
上記のコーポレートサイトを見ても分かる通り、「LDH ◯◯」と名付けられた関連企業がたくさんあり、アパレル、映画配給、飲食、トーニングジム、育成スクールなど事業展開も幅広い。直近では農産物販売を手がけるLDH farmが始動した。この事務所のオタクになったら血まで染められそう。
・世界展開してる
さらにグローバルに4つの拠点(LDH JAPAN、LDH USA、LDH ASIA、LDH EUROPE)があり、それを統括するLDH WORLDがある。ジャニーさんがマネしたがりそう。
・所属アーティストが関連会社のプロジェクトに参加している
上記のような関連会社のうち、AKIRAさん(EXILE/EXILE THE SECOND)がEXILE PROFESSIONAL GYM(EXPG)に、小林直己さん(EXILE/三代目 J Soul Brothers)がLDH USAに、橘ケンチさん(EXILE/EXILE THE SECOND)がLDH ASIAに、TETSUYAさん(EXILE/EXILE THE SECOND)がLDH kitchenに、NAOTOさん(EXILE/三代目 J Soul Brothers)がLDH apparelに参加している。ちょっとどういうことだかよくわからない。
・CSR活動をしている
子どもたちのスポーツやダンスなどの活動をサポートするといった社会貢献活動もしている。まともな会社みたいで怖い。
所属アーティスト編
・顔がいい
ハイロー記事にも全く同じことを書いたけど、LDHはなぜこんなにも顔のいい男を大量に抱えているにも関わらず世間の目から隠していたんだ…なぜなんだ…顔のいい男を抱えている芸能事務所はもっとメディアにゴリ推しして顔のよさを大々的にアピールしてくれよ……(自分の勉強不足を事務所のせいにするオタクの悪い例)。LDH所属アーティストに対して「ガチムチ体型のコワモテ男」「ビジュアルよりパフォーマンス重視」「ただのパリピ」という偏見を持っていると損する。
・所属アーティストが企業理念を理解している
前述の通りジャニーズ事務所には企業理念が存在しないので「企業理念を理解する」という概念そのものが存在しない一方で、LDHに所属するアーティストはその企業理念に共感して契約を結ぶ人も多く、メイキング映像の打合せ風景などを見ると「EXILEの精神」「ラブ、ドリーム、ハピネスを世界に届けるために」といったワードがメンバーの口から当たり前に出てくる。国家みたい。
・20代で入所する人も多い
ジャニーズ事務所の所属タレントは早くて小学生、どんなに遅くても高校1年生くらいで入所しているため一般人として社会経験を積む機会は(一部を除いて)ほぼ存在しないので、LDH所属アーティストが「芸能活動を始める前に社会人として働いていた」とか「下積み時代にアルバイトをしていた」とかいう話を当たり前にするのはかなりおもしろい。
・すぐプロジェクトを立ち上げる
ファッションが好きな人がアパレルブランドをプロデュースしたり、コーヒー好きな人がコーヒー屋をプロデュースしたりする。自由度が高すぎて心配になる。
・同グループ内でも年上には敬語・さん付け
ジャニーズでは年齢や芸歴が離れていても同じユニットのメンバーとして選ばれた時点で「メンバーなんだからタメ語にしよう」という話になることが多く、呼び方もあだ名や「◯◯くん」が一般的。事務所内の上下関係は「たとえ年下でも入所が早いほうが先輩」という形式。
一方でLDHのアーティストはたとえユニット内であろうとも年上の人には敬語を使うケースが多く、呼び方もさん付けが基本。入所順や芸歴は関係なく、年上の人が先輩という形式。ユニット内の会話で「〜ですよね」「◯◯さんはさ〜」と言っているのを聞くとちょっと新鮮。
コンテンツ編
・SNSがすごい
静止画や動画がリアルタイムに近い状態で大量に流れてくる。Twitter、Instagramに加えてWeiboやFacebookのアカウントを持っている人もいて、それぞれ違った内容を更新することもあるので情報量が尋常じゃない。さらにはインスタライブをやる人もいる。SNS全般禁止のジャニーズに慣れ親しんだオタクにとってはもう別次元。
・YouTubeがすごい
このご時世、YouTubeの公式チャンネルにPVをアップしていないのなんてジャニーズくらいなんだろうな……。
・スマプラがすごい
LDHに限らずエイベ所属アーティストの円盤を買ったことがある人ならこの高度文明を知ってるだろうけど私は知らなかった。CDやDVDに専用コードが印字された紙が同封されていて、そのコードをスマプラのアプリに入力すればその曲や映像をまるっとダウンロードして視聴できるというもの。通信制限を気にすることなく、かさばる円盤を持ち運ぶことなく、いつでもどこでもスマホでライブ映像が見れる。これが遠征時の移動中の暇つぶしにめちゃくちゃ役立つ。
・AbemaTVがすごい
ライブ映像を放送していたり所属アーティストがメインMCを務める番組があったりする。テレビとDVDとほんの少しのファンクラブ会員限定動画配信で生きているジャニヲタ、こんなものを無料で視聴できて大丈夫なんだろうかと心配になる。
・LDH TVがすごい
FC会員限定のサービス「LDH TV」が2018年1月1日にスタート。LDH版のAbemaTVのようなもので、各グループの冠番組が視聴できるほか、追加課金によってライブ映像をライブビューイングで見れる機能までついている。最先端の技術が駆使されていて怖い。
・有料課金モバイルサイトが多い
ジャニヲタが登録するのはジャニーズウェブただ1つなので、「EXILE mobile」「EXILE TRIBE mobile」「LDH mobile」と並べられるとパニックになる。一体どれに登録すれば推しの情報が手に入るんだ……*2。あれだけSNSをやっているのにモバイルサイトのブログ更新までこなすメンバーたちすごすぎる。
さらに上記モバイルサイトの会員が追加課金することによって登録できる有料会員サイト「EXILEch」がすごい。月額216円で動画が見放題のこのサービスでは、メンバーやスタッフがタブレットを使ってライブ前後に撮影した「舞台裏動画」が公開されている。メンバーたちが今日のライブの意気込みや感想をしゃべってくれたり、ケータリングのご飯や私服を見せてくれたりする。しかも録画されてから数時間以内にはもうアップされているというすさまじいスピード感。1本1本の動画は数十秒~数分と短いものの、多いときは1日に十数本もアップされるので供給量が多すぎて忙しい。LDHのオタクは一体どれだけのお金と時間があれば足りるんだろう。
・公式クレジットカード「EXILE TRIBE CARD」がある
貯まったポイントはグッズと交換できたり、ライブ会場の物販では現金以外にはこのカードしか使えなかったりする。クレカで一定の金額を使った人のみが応募できるイベントまである。ジャニーズにこんなのあったら生活費全部カード払いにしてしまう。
ファン文化編
・ハイロー出が叩かれない
あんなにドッカーンと新規が増えたのになんで「ハイロー出は永遠の新規」とか「顔ファン消えろ」とか叩かれないんだろう……。もしかすると新規の目に届かないところでは叩かれているのかもしれないけど、新規の目に届かないところでやってくれてるだけ親切だと思う。
・コンビ萌えという概念がある
同様に「コンビ名」の文化も存在する。例えば三代目 J Soul Brothersのボーカルの登坂広臣さんと今市隆二さんは「おみりゅう」、EXILE/EXILE THE SECONDの橘ケンチさんとTETSUYAさんは2人とも横須賀出身なので「横須賀」と呼ばれている。コンビ名の名付け方がジャニヲタとだいたい同じなので勝手に親近感が湧く。
・シンメという概念がある
シンメ…あるんだ……。元はといえばジャニヲタ文化から持ち込まれた単語らしいけど、立ち位置が固定されているグループもあるからなのか、ファンだけでなく本人たちもシンメというワードを使うので驚く。ちなみにGENERATIONSには「あらん」と「れお」のシンメがいるので気になったJr.担は調べてみてほしい。
グッズ編
・グッズの種類が多い
参考に、2017-2018のEXILE THE SECONDのツアーグッズがこれ。
多いよ! なんでタオルとTシャツが2種類ずつあるの! メンバープロデュースなんて言われたら買わないわけにいかないじゃん! さらに怖いのが画像1枚目右下の「缶バッチ(全30種)※柄はお選びいただけません」。選ばせてくれ。
・ガチャガチャ(公式)がある
缶バッチはガチャなのかよ~と思ったら本物のガチャガチャまであった。
1回500円と地味に高いので、ファン同士でのグッズ交換の文化が盛ん。ジャニーズ舞台でよくある出演者のガチャに比べればまだマシな気もする。
・写真を売らない
アイドルじゃないんだからそりゃそうだよなとは思うんだけど、根がジャニヲタなのでときどき「推しのフォトセを買わせてくれ!!!! 1セット5枚入り800円で買わせてくれ!!!!」という衝動に駆られる。
・ツアーグッズや過去のCD・DVD作品がショップで買える
ジャニーズでいうところのジャニーズショップにあたる「EXILE TRIBE STATION」、写真を売らないなら一体何を売るんだ!? と思ったら各アーティストの公演グッズや過去のCD・DVD・写真集などの作品、月刊EXILEのバックナンバーなどが販売されている。めっちゃ便利。ジャニショでもそういうの売ってほしい。
現場編
・FC以外でもさまざまな枠でチケットが取れる
「EXILE TRIBE FAMILY」というファンクラブに加入する他にも、前述の各種モバイルサイトやクレジットカードなどの会員、月刊EXILEの年間定期購読者にも申し込み枠がある。ジャニーズwebの会員枠で申し込めるようなものだと思うとすごい。
・光りものが禁止
開演前に客電が落ちて暗転すると客席が真っ暗なままなことにびっくりする。
・応援グッズが布製
ペンライトの代わりにフラッグ、うちわの代わりにネームタオルや顔フェルトなどが用いられる。全部やわらかい。
ちなみにネームタオルはこういう感じ。
業者に発注する人もいれば、フェルト等を使って自作する人もいる。
顔フェルトはこういう感じ。
これを首から下げる。若いジャニヲタやK-POP界隈で作られる「生首ラミネート*3」に近いけど、生首ラミネートはオタクの自己満足要素が強いのに比べて、顔フェルトは推しに見せてアピールする用途で使われることが多いような印象。
うちわ文化に慣れ親しんだジャニヲタなので「紙のほうが圧倒的に楽では!?」と思ってしまうんだけど、実際にフラッグやタオルを持って現場に行ってみると丸めて持ち運べるので荷物がコンパクトになるというメリットがあることが分かった。もじパラはそろそろネームタオル製作を受注するべきだと思う。
・ファンサという概念がある
推しアピールをする応援アイテムが存在するということはファンサという概念が存在するということでもある。アイドルのファンサほど分かりやすくはないものの、躍りながらアイコンタクトをしてくれたり指をさす振り付けのときに狙ってくれたりするらしい。パフォーマーがあまり躍らずに客席を煽るだけの、いわゆるファンサ曲に近いものも存在する。ちなみにLDHのファン用語ではファンサされることを「かまされる」というらしい。
・MCがほぼない
MCがMCとして設けられることはほとんどなく、公演の一番最後にボーカルが挨拶をしたあとで「それじゃあパフォーマーからも一言!」という形でパフォーマーたちにマイクが渡されて挨拶をする。
・プレゼント可
ライブ会場にプレゼントBOXが設けられていることが多く、「ナマモノ(飲食物・植物・生物等)」以外であればプレゼントを贈ることができ、さらに贈ったプレゼント(特にメッセージボードなど)は前述のEXILEch等でメンバーが紹介してくれることもある。「手紙以外のプレゼントは返送するし、返送できなかったら処分するよ!」と明言されているジャニヲタからすると考えられない。
【まとめ】ジャニーズとLDHの兼ヲタをするにはまともな職に就いていたら時間が足りないし、まともな職に就いていてもお金が足りない
以上です。最後までお付き合いいただきありがとうございました。兼ヲタ楽しいよ!
【2018.1.4追記】誰か逆バージョン書いて!!!!